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2015年5月29日 (金)

アデノウイルス感染症について

アデノウイルスはお子さんを中心に様々な症状を示すウイルスですがあまり知られていないようです。たくさんの型がありそれによって起こす症状も様々です。簡単にまとめてみました。

【伝染性】患者さんののどや便、眼脂のウイルスがのど、鼻、結膜から侵入して感染をおこします。潜伏期間は5~7日程度です。主に乳幼児や学童に感染し、成人がかかる事は比較的少ないのですが、お子さんから親御さんにうつることも時々あります。

【症状】ウイルスの型によって様々な症状が出ますが主なものをあげてみます。 ○咽頭炎、扁桃炎: 最初から39℃以上の高い熱が出てぐったりします。のどが赤くなり次第に扁桃腺がはれて、白い膿のようなものがついてきます。  5日位高熱が続くことがあり、季節によってはインフルエンザではと心配される事もよくあります。 ○結膜炎を起こすこともよくあります。結膜が赤くなり目やにが出ます。  咽頭炎に伴って結膜炎を起こした場合は咽頭結膜熱といいます。夏プ-ルでうつることもあるのでプ-ル熱とも呼ばれています。 ○胃腸炎 下痢や嘔吐などの胃腸炎の症状を起こすこともよくあります。 その他まれですがアデノウイルス7型といって乳幼児に重症の肺炎を起こすものもあります。

【診断と治療】これまでは良い検査法がなかったのですが最近は咽頭、結膜や便を検査してその場で診断することもできるようになりました。ウイルスそのものに効くお薬はないのですぐ治療に役立つということはないのですが、他の病気の心配をする必要が無くなりますし、「あと2~3日で熱が下がるでしょう」と見通しが立てられますので非常に役に立つと思います。おかげで発熱の原因がわからずに入院になったりするケ-スも減りました。

【治療と自宅療法】ウイルスに直接効くお薬はありません。熱が高くてぐったりするときは解熱剤の飲み薬や坐薬をつかってあげましょう。合併症の予防で抗生物質の内服薬や点眼薬が処方されることもあります。  自宅で安静にするのが大事です。のどが痛くて食事がとれない場合もあると思いますが水分をこまめに充分与えて下さい。  結膜にウイルスがいてお顔をふくタオルからうつることもあるので患者さんのタオルは別にする等の注意が必要です。  咽頭結膜熱は第二種伝染病に指定されているので学校、幼稚園は休んでいただき症状が良くなって2日後から出席可能です。届けを出せば欠席扱いにはなりませんが登校する場合には治癒証明書が必要です。

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