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2017年6月 7日 (水)

ヒトメタニューモウイルスについて

最近ヒトメタニューモウイルスが流行しています。どんな疾患なのかQ&Aで簡単にまとめてみました。

Q:あまり耳慣れないのですがヒトメタニューモウイルスというのはどんなウイルスですか?A:呼吸器に感染するウイルスの一種です。13歳の幼児の間で流行することが多いのですが、大人にも感染します。小児の呼吸器感染症の510%、大人の呼吸器感染症の24%は、このウイルスが原因だと考えられています。とくに乳幼児や高齢者では重症化することもあり注意が必要です。

Q:どんな症状が出ますか?A:ヒトメタニューモウイルス感染症の症状はいわゆる風邪の症状ですが、一般的な風邪よりひどい症状が出ます。鼻水も量が多く出ます。咳は1週間程度と長く続き、悪化すると 喘息性気管支炎や細気管支炎を起こし、ゼイゼイ、ヒューヒューして呼吸困難を起こすこともあります。熱も45日高熱が続くことがあります。通常1週間程度で症状は治まります。何度か繰り返して感染することがありますが年齢が上がるにつれて徐々に免疫がつき、症状が軽くなる傾向にあります。季節は36月、つまり春先から梅雨の時期に流行が多くみられます。症状はやはり乳幼児で多いRSウイルスに似ており症状だけで鑑別するのは難しいですがRSウイルスは冬に多いのが特徴です。
Q:どうやって診断するのでしょうA:インフルエンザやRSウイルスと同様に迅速診断のキットがあります。鼻や咽頭を細い綿棒でぬぐって検査し515分程度で診断可能です。但し健康保険では6才未満のお子さんで、肺炎を疑ってレントゲン写真を撮った方のみ検査の適応になります

Q:治療はどうするのですか?A: ヒトメタニューモウイルスに対する特別なお薬はありません。細菌ではないので抗生物質もウイルスそのものには効果ありません。従って治療は対症療法が主になります。咳や鼻水を抑えたり、熱を下げたりするためのお薬を処方します。自宅療法としては水分をしっかりととり、温かくして、ゆっくりと休みましょう。

熱が長引く時は細菌による中耳炎や肺炎などの合併症をおこしていることがあるので、もう一度早めに受診しましょう。抗生物質の投与が必要になることもあります。残念ながら予防のワクチンはまだありません。

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