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2017年9月 1日 (金)

RSウイルス感染症について

Q:RSウイルス感染症とはどのような病気ですか?

A:RSウイルスによる呼吸器の感染症で寒い季節に多くみられます。生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに一回は感染するとされています

Q:RSウイルスはどのように感染しますか。

A:RSウイルスに感染している人が咳やくしゃみ、又は話をした時に飛び散るしぶきを浴びて感染します。またウイルスがついている手指や物品(ドアノブ、手すり、スイッチ、机、椅子、おもちゃ、コップ等)を触ったり又はなめたりすることでも接触感染します。 

Q:どのような症状が出ますか?

A:RSウイルスに感染してから通常46日位して発熱、鼻汁などの症状が出て数日続きます。多くは軽症で、成人や年長児では普通はカゼ症状で終わりますが、乳児期、特に乳児期早期(生後数週間~数カ月間)に感染した場合は重症化することがあります。最初は咳、鼻水、鼻づまりなどのカゼ症状で始まりますが、次第に咳がひどくなる、ゼイゼイする、呼吸困難となる等の症状が出てくることがあり、その場合には細気管支炎や肺炎を起こしている可能性があります。特に低出生体重児や、肺や心臓に病気がある方は重症化のリスクがあります。胸やおなかをペコペコさせて息をしている、顔色が悪い、母乳やミルクの飲みが悪い等の時は要注意で早めに受診していただく必要があり、重症になった時は入院して酸素吸入等の治療が必要になることがあります。その他重い合併症として注意すべきものには、無呼吸発作、急性脳症等があります。  

Q:診断のための検査はありますか?

A:綿棒で鼻から取って迅速検査できるキットがありますが重症化しやすい1才未満の方のみ保険の適応があります。

Q:どうすれば予防できますか?

A: 咳等の症状がある年長児や成人は、できるだけ乳児と1歳児との接触を避けることが乳幼児の発症予防につながります。また、乳児と1歳児に日常的に接する人は、RSウイルス感染症の流行時期はもちろんのこと、普段から咳などの呼吸器症状がある場合はマスクを着用してお子さんに接することが大切です。接触感染の対策としては、子どもたちが日常的に触れるおもちゃ、手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤等で消毒し、流水・石鹸やアルコール製剤による手洗いを良くすることが大事です。

Q:治療方法はありますか。

A:特別な薬はありません。治療は基本的には症状を和らげる対症療法です。また現在、予防のためのワクチンはありません。但し遺伝子組換え技術を用いて作成されたモノクローナル抗体製剤であるシナジスというお薬があります。非常に高価なお薬ですが、低出生体重児や、肺や心臓に病気がある等重症化するリスクの高い方に、流行初期から流行期中継続して筋肉注射することにより、重い症状を予防することができます。対象になる方はもとの病気でかかっている病院からお話があると思います。

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